【短編】限りなく虚無に近い黒
これで警察が僕の所に来たら迷惑極まりないな。


まぁ、その可能性は限りなくゼロに等しいけれど、来たならそれはそれで罰として受け入れよう。


だけどダメだな。まさか自殺するとは思ってもみなかった。


最初に話をした時は単なる暇つぶしを兼ねた軽い気紛れだった。それがまさか好意にまで繋がるとは流石に考えなかった。我ながら軽率な行為だ。反省反省。


しかし八幡の奴、遺書にまであんな事書くか普通?こっぱずかしい奴だ。


でもまあなかなか面白かったな。


暴れるアイツも滑稽だったけどまさか副次的に生まれた八幡苛めも、何も知らず僕にキスまでした八幡も、


しかも最後は自殺だ。


最後の最後まで愉快な喜劇を演じてくれた。


財布を盗んだだけであんなに踊ってくれるなんて、本当に思ってもみなかった。







うん?この新しいクラスにも面白そうなタネがあるな。


ふふふ。今度はどんな風に喜劇を見せてくれるんだろう。


ああ、今から楽しみだなぁ。






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