空色パステル
あたしは誓った。
楓の幸せを願うことを。
「美緩………ん」
部活の帰り道。
遼と道端で立ち止まってキスをする…。
チュ……
と軽い音がして
あたしの頬に温かいものが触れた。
照れるあたし。
「遼……」
何度も唇を重ねる…。
2人だけの甘い甘い時間。
「美緩………大好き」
「あたしも♪」
人が通って少し離れるあたしたち。
「へへ…危なかったね(笑」
あたしが笑う。
すると抱き締められた。
「ん……」
何度も唇を重ねて
それから離れる。
「美緩、上見て??」
可愛い笑顔で空を指差す遼。
その笑顔に救われる。
その笑顔は心の中の悲しみも
全て消し去ってくれるような気がした。
あたしは遼がいればいい……。
遼……
あたしはあなたが大好きだよ…。
これはこれからもずっと
変わることはない。
遼に言われた通り、空を見る。
空の端で何かがキラリと光った。
そして、ゆっくりと流れ出す。
「遼、流れ星!!」
「ほんとだぁ♪!!」
そう言って遼は目をつぶった。
あたしも目をつぶる。
流れ星に願い事。
『これからもずっと
一緒にいられますように…』
ゆっくり目を開ける。
目の前には遼の顔。
「何願ったの??」
遼は無邪気な笑顔で訪ねる。
「こういうのは人に教えたら
叶わなくなるんだって~
だから内緒っ♪」
わざと意地悪をする。
でも実は自分が一番
知りたかったりして…笑
空を見上げると
まだ流れ続ける星たち。
「美緩…2人で願お??」
うなずくあたし。
2人で願い事。
『ずっとずっと
一緒にいられますように…』