幸せ色の贈り物





カチッ


気づいたときにはページを捲る音はピタリと途絶えていて、キャップを外す音が聞こえた。


緊張からか、そんな微かな音にさえ大袈裟に反応してしまう。


チラッとマサを見ると、マサは真剣な顔で何か考えているようだった。


そんなマサの顔を見ていると、何だかとてつもなく不安になって、あたしはギュッっと目を瞑った。






そして――…


「はい…」


消えてしまうんじゃないかと思うくらい小さな声に躊躇いながらも顔をあげたあたしの目には……








《ごめん》






たった3文字の言葉がデカデカと映し出されていた。






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