幸せ色の贈り物
「ごめんね、ちづ。あたし、ずっと騙してた。まさやに頼まれてちづの友達になったの…。ごめん…ごめん。」
「エレナ…」
「ちづ、ごめんね。」
不器用なエレナ。
だからきっと、言えなかった。
マサに頼まれてあたしに声をかけたこと。
だからきっと、言わせてくれなかった。
あたしからの“ありがとう”
でも、知ってる。
あたしは知ってるよ?
あたしがエレナを大好きなように、エレナもあたしを大好きでいてくれてる。
だから、エレナは苦しかったんだよね?
辛かったんだよね?
ねぇ、エレナ?
だから言わせて。
「“ありがとう”」