桜色レモン味
ちゃら男
1
「よ、奈子ちゃん、久しぶり」
放課後、校門の前で、いかにも軽そうな男があたしを待ちかまえていた。着崩された見知らぬ制服、栗色の髪。誰?
「俺だよ、静斗」
しずと、しず、と、
「静くん?」
いや、まさか。だって私の幼なじみだった静くんは、名前の通り大人しい子だった。
「そ。何年ぶりかな、」
放課後、校門の前で、いかにも軽そうな男があたしを待ちかまえていた。着崩された見知らぬ制服、栗色の髪。誰?
「俺だよ、静斗」
しずと、しず、と、
「静くん?」
いや、まさか。だって私の幼なじみだった静くんは、名前の通り大人しい子だった。
「そ。何年ぶりかな、」