Cry!Cry!Cry!
突然、物音が聞こえた。
「だれ?」
そろりと覗き込む女の子。
「あ・・・あの・・・」
「もしかして、今の話聞いてた?」
オロオロしながら教室に入り、
その女子はうなずいた。
その女子は背は小さく、
少しぽっちゃりした赤毛のおかっぱ頭の子。
たしか・・・同じクラスのよく一人でいる子じゃなかったけ?
「あ・・・あの・・・今のこと、
誰にも言わないから・・・
友達になってくれませんか?」
「べつに隠し事じゃないから言ってもいいけど。」
その言葉に女子はショックを受けたように固まった。
「まぁっまぁ…友達が出来たから良かったじゃん♪
あっ、菅原さん、手出して!」
南葉君は女子の手を軽く叩いた。
「バトンタッチ☆僕、探してくるね!!」
そう言って、出て行った。
そして、女子はあたしに振り向いて笑う。
「ミミ、菅原美々って言うの。よろしくね♪」
それはほんのチリ風にもすぎなかった。