Cry!Cry!Cry!




あたりはどんどん暗くなってきて


虫や鳥たちの声が不気味さを呼ぶ。



「そういえば、夕実さんって霊感あるんだよね?

 今も霊って見えるの?」


軽い声で聞くヒカルくん。


「えっ、霊感ないよ?(・∀・)」


「えっ…じゃあなんで…。」


失敗した。


勘違いを解く事は出来たけど、


聞かれちゃまずいところを聞かれた。



こんな時に健太先輩は影になってフォローしてくれないし…。





突然、がさごそと草むらから音がする



「えええええっ!?今度はなに!?」


しがみついたのが影の健太先輩で

「ぎゃあっ」といろんな意味で叫んでしまった。




ヒカルくんは草むらに懐中電灯で明かりを当てた。







「柊先輩!!??」



柊先輩は血の気の引いた顔でこっちへ走って来た。





「ぶっちょが・・・。


 ぶっちょが、谷底に落ちて・・・っ。」




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