Cry!Cry!Cry!
「南葉が久しぶりに帰国したからだろ?」
ぶっちょ先輩がデカサンをキラリと光らせた。
そっかぁ…ヒカルくんも元星が丘生だったからね…。
そりゃ先輩後輩対決&幼なじみ対決を間近で見れるんだもん。
「って、ヒカルくんは?」
ヒカルくんはベンチに向かおうとした途中なのか中途半端な所で
星が丘の誰かと一緒に立っている。
あれ・・・ヒカルくん・・・後ずさっている・・・。
「もしかして陰謀!?」
口よりも早く足が動いていた。
「ちょっとおぉぉぉぉっ!!ヒカルくんをいじめんなぁっ!!」
あたしがヒカルくんのところへ走って行くとヒカルくんはきょとんとした顔をした。
「ヒカルくん、大丈夫?」
「えっ・・・うん。」
「へぇっ?なんやこの子、南葉の彼女?
可愛い顔してるけど胸が小さいなぁ~。」
ひょろっとした体つきの人がヘラヘラ笑う。
なんつー失礼な人!!!
「田口先輩…この子はマネージャーです。彼女じゃありませんよ。」
そんなご丁寧に紹介しなくていいよ…悲しいから(T T)
「えっ?マジ!?じゃあ、この子ねらっていいの!?」
「試合前にナンパするなって言っただろっ?」
ひょろい人にぽふっとグローブが乗っかった。
「おっ!!ヒカル!!久しぶり!!」
急に目の前に現れた人に、あたしはビックリして息をのんだ。
「悠ちゃん久しぶりって、広兄の卒業式に会ったばっかりだよ♪」
そう・・・目の前に現れたのは一ノ瀬悠介だった。
今までは球場にいる一ノ瀬悠介を
ただ観客席から見つめるという遠い存在だったのに
まさか・・・こんな間近で一ノ瀬悠介を見ることができるなんて・・・
「そっかぁ。でも、ヒカルと練習試合できるなんて思わなかった♪」
「僕もです。だけど、負ける気はありませんから☆」
「俺だって☆」