妹の恋人は姉の彼氏の従弟
「飯、食え」

テーブルに座って
船こぎをしている私に向って
海堂彰吾が言ってきた

私の肩を大きく揺らして
無理やり白ごはんを押し込んできた

「何すんだよ」

私は海堂彰吾の手を払った

「飯」

「は?」

「寝ている場合じゃない」

あんたが疲れさせるんじゃないか!
あんな早いスピードについていくのが
大変なんだ!
ジョギングをして
マンションに帰ってくるころには
足が棒のようになってて
呼吸困難になりそうだ!

「もう、疲れたから
シャワー浴びて寝る」

私は立ちあがると風呂場に向かった

「風呂のほうがいい」

「作れってこと?」

「そう」

「無理
そんな体力ないから」

私は海堂彰吾の言葉を
無視してシャワーを浴びた

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