◆遊園地の支配人◆+。

「山崎先生ぇぇ!」
名倉先生は、慌てて職員室を出た。


バッタンと大きな音を出したドア。
するとしーん……と静まり返った職員室。

「………僕行こうかな……」

僕も職員室を出て行った。






そしたら職員玄関にさっそく二人がいた。

名倉先生は呆れて、口が半開きになっていた。

「…………樹海になんて……行きませんよ」

でも明らかに周りが樹海みたいに暗い。
外はかなりの晴天だが、二人はじめじめしてキノコが生えてきそうだ。



「なんでそんな落ち込むんですかあ、とにかく仕事しましょうよぉ」
僕が山崎先生と小池先生を連れて行こうとする。

だが断る!!の雰囲気のような感じだ。

「仕事しないとだめですよ」
名倉先生が笑顔で言う。

その天使のような笑顔に、二人は心を許したかのように顔が自然に笑顔になってきた。

「で、ですよね!!張り切っちゃおうっと!!」

山崎先生は完全に元気になった。
小池先生ももう充電完了のようだ。



でもなんで僕が仕事しましょうよって言ったのに、元気が出なかったんだ!!



「山水先生、眉間にシワが……」
名倉先生が言う。

「眉間?」

「んふっ」
口を抑えて笑う名倉先生。

これは美人だ……。


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