【実話】ありがとう…。
私が居たから、気を使ってくれたのかな?

でもちゃんと話を聞かないと…。


「たかさん、私も煙草吸って来るね!」



「俺も!」



「何言ってるの?先生に煙草はダメだって言われてるでしょ!?だからダメ!!大人しく病室に居て下さい!」


そう言うと、少しふってくされて、横を向いてしまった。


病室を出て、喫煙所に行くとお母さんが私に気付いた。


「煙草?」



「まぁ…」

と言って、煙草に火を付ける。


「お母さん、たかさんが今、どんな状態なのか教えて貰えませんか?出来る限りのお手伝いさせて欲しいんです!」



「睾丸腫瘍の末期だって先生から、説明受けたの。肺に転移してて、最低で半年の入院。頭や骨に転移してなければ、生存率70~80%。転移してたら、生存率は下がるし…。抗がん剤使うから、苦しみはそうとうだと思う。ここでダメなら、癌センターに移るかも知れない。たか本人も全部知ってる…」



「告知……したんですか…?」



「…先生が話した方が良いって言って、話の最中に呼ばれて、全部聞いたから」



「そう…ですか…。さっきも言った通り、出来る限りのお手伝いさせて貰います。何かあったら、


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