【実話】ありがとう…。
何も言えず、俯いていると―。
「明日、札幌総合病院に受診して来いって言われた」
「うん…」
「病室空き次第、転院だってさ。まぁ、ここに居ても、ろくな治療してないからな。部屋に戻るぞ」
「うん」
部屋に戻り、他愛もない話をしていたら、
「望ー。帰っても良いんだぞ?」
「ん?」
「お前、今日明けだし、疲れてるんだから、帰って体休めろ。な?」
「う~ん。分かった…。じゃあ、帰るね?」
「下まで送ってやるよ」
「いいよ。大丈夫だから」
「じゃあ、エレベーターの前まで」
そう言い、病室を出て、エレベーターへ向かっていると、後から声を掛けられる。
「のんちゃん?」
振り向くと、そこには、制服を来た斎藤さんが立っていた。
「斎藤さん…何でここに?」
「高看の実習で来てるんだ」
「そうなんだ…。たかさん、部屋戻って良いよ、ありがとう」
そう言うと、たかさんはおうと返事をし、斎藤さんに軽く会釈をして、病室に戻って行った。
斎藤さんが何を言いたいのか分かっていた。
だから…たかさんに病室に戻って貰った。
「明日、札幌総合病院に受診して来いって言われた」
「うん…」
「病室空き次第、転院だってさ。まぁ、ここに居ても、ろくな治療してないからな。部屋に戻るぞ」
「うん」
部屋に戻り、他愛もない話をしていたら、
「望ー。帰っても良いんだぞ?」
「ん?」
「お前、今日明けだし、疲れてるんだから、帰って体休めろ。な?」
「う~ん。分かった…。じゃあ、帰るね?」
「下まで送ってやるよ」
「いいよ。大丈夫だから」
「じゃあ、エレベーターの前まで」
そう言い、病室を出て、エレベーターへ向かっていると、後から声を掛けられる。
「のんちゃん?」
振り向くと、そこには、制服を来た斎藤さんが立っていた。
「斎藤さん…何でここに?」
「高看の実習で来てるんだ」
「そうなんだ…。たかさん、部屋戻って良いよ、ありがとう」
そう言うと、たかさんはおうと返事をし、斎藤さんに軽く会釈をして、病室に戻って行った。
斎藤さんが何を言いたいのか分かっていた。
だから…たかさんに病室に戻って貰った。