白衣の先生
「この辺やな?安藤、はよ何か喋らんと、もうドライブデート終わりやで?」



ミラーで、私をチラッと映す先生の瞳



気まずくて、恥ずかしくて、さっと視線を逸らした



「話題がありません」



小さな声で呟くと、先生は、困ったちゃんやな~と笑った



私の願いが叶うなら



家に着いてほしくない。



せっかくの願いなのに、簡単すぎるって思われるかもしれない。

どうせ願うなら、先生と付き合いたいって言うべきだって言われるかもしれない。



だけど……



先生の彼女になりたいなんて、そんな厚かましい願いは、私には言えない。



いや……何の取り柄もない私だから言えない。



教師と生徒という関係で、先生が私に恋をする確率は0%



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