DEATH TIME Ⅱ




そこには吉田がいた。


「吉田・・・」


何故彼女が私に話し掛けて来たのか分からない。


「良かったぁ。
知ってる人いなくて心細かったんだ。」


笑顔で吉田は言う。


笑った顔初めて見た。


吉田もこんな風に笑うんだ。


「あのねっ、大辻さん」


「何?」


私は複雑な気持ちで話す。


「私とね・・・・・・

友達になって下さいっ!」


手を前に突き出し言う吉田。


青春映画の一場面で出てきそうな状況。


「でも私・・・・・・あなたに酷い事したのに・・・・・・」


私は正直戸惑った。


まさか吉田からそんな言葉が出てきたのにもだし。


私には・・・


吉田と友達になる資格はない。


だって、吉田がイジメられてるのに知らんぷりしてたんだし。


それに京子達共仲良くしてたし。


「今までの事は水に流して、今から新しく関係をつくろうよ。
私ね・・・・・・実はずっと大辻さんと友達になりたかったんだ。」


吉田は照れているのか頬を染めて言う。









.
< 68 / 86 >

この作品をシェア

pagetop