短い恋、大きな愛

ゴミ箱に一気に吐いて、水で口を濯いだ。

吐いただけじゃだめみたいだ…毒消し…

『秀長様?大丈夫ですか?』

背中をさすってくれている。






…こうなったら…


『美弥、血もらうぞ…』

『えっ?』

美弥を引き寄せた。


『秀長様?』


美弥の首筋に歯を立てた。


『秀…長…様…』


血を、美弥の血を飲み出した。









『この血の匂いは!何事ですか?』

バタバタと使用人たちが入ってきた。
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