一拍入魂〜スタンドにて〜
1章 出会い
クラスにも慣れてきた4月末
部活動説明会があった。
もともと野球と縁を切ってこの高校にやって来たわけだから部活なんぞやる気はなかった。
だが、この部活動説明会は必ず出席しなければならなかった。
めんどくさいと思いながらも体育館に移動した。
その時、同じ中学のレギュラーで総合科学科の松本が声かけてきた。
「ノブは野球やるのか?」
その質問に俺はあくびしながら答えた。
「あ?野球はもうやらんよ。マツは?」
「野球やるに決まってるだろ!」
と自信満々に答えた。
科が違うので少ししか会話できなかった。