エンジェルデビル
「ああ。但し、絶対に外に出るなよ」
「うん!」
満面の笑みを浮かべる少年。もし悪魔を庇っている事がバレたら零一もただでは済まないはずだ。だが、この笑顔を悪魔というだけで奪いたくない。正義を背負う者として。
「そろそろ風呂も出来ただろ。入ってこい」
「うん」
少年はココアを一気に飲み干し、
「美味しかった!ありがとう!」
「ふっ」
子供は天使だとよく言うが、何となく分かるな。こんな笑顔を見せられたら。
これが零一と風牙の出会い。
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