聖夜(クリスマス)の奇跡


――信じられなかった。


夢にまで見た悠斗が、今、目の前にいる。 



「メリークリスマス!!」


陽気な声とともに、急に肩を引き寄せられ、その拍子に手にしていた判子がコトン、と転がり落ちた。


「あっ、」という声は、すぐにかき消された。


長い長い抱擁。 

今年も一人きりのクリスマスだと思っていたのに、こんなサプライズ……。 


「会いたかったよ」


耳元で囁かれた言葉に、身体の奥の方が熱くなり、悠斗の胸の中で何度も何度も頷いた。 


嬉しさが込み上げ、涙が止まらない。
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