残酷天使のララバイ~The last love songs~
 
 西暦の2100年前後から。

 世界は……地球は、大混乱の極みにあった。

 宇宙に、知能を持った生命体が地球に飛来して来ていることが公になったからだ。

 実は、地球は、宇宙で唯一の生命を育む惑星というわけではなく。

 広い宇宙の端から端までを鑑みると、宇宙に生息している生命体は案外多かった。

 その外見やサイズも、多様性に富みまくり。

 大昔のヒトが考えていたような、タコの化け物みたい宇宙人や、人間とあまり変わらない形の知的生命体。

 果ては、巨人と見まがうばかりのサイズから、昆虫のアリ程度の大きさしかない種類もいた。

 その種類の多さは、乗って来るモノにも現れて。

 円盤型から、わけのわからない形のマザー・シップまでありとあらゆる形の宇宙船が大挙して押し寄せて来たのだ。




 ……地球に向かって。



 宇宙では貴重な資源である塩化ナトリウム……つまり。

『塩』を求めて。

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