残酷天使のララバイ~The last love songs~
「……な!」

 その気に食わない言いぐさに。

 拳を固めて一歩前に出た僕を、クマがガシッと羽交い締めにして止めた。

「止めとけ、チビ。
 ここで腹立てても、何もおもろないで!」

「おお。
 良くわかっているじゃなか、オパ―ル君。
 良いオトモダチを持って幸せだね?
 チビのサファイア」

「て……め……!」

「……わかっていると思うが、暴言を吐いたり、暴力を振るったら、ハイスコアのご褒美は無しだからな?」

 40代くらいの腹立つ刑務官は、クマに抑えつけられている僕を見て、せせら笑った。

「おい、オパ―ル。
 その手を離して、サファイアを自由にしてやれ」

 電磁警棒を突きつけられ。

 渋々、心配そうに僕を離したクマを嘲(わら)った刑務官は。

 僕を蔑(さげす)むように見た。

「それで?
 くそチビサファイア君は。
 自分の命を賭けたハイスコアのご褒美に、何が欲しいのかね?
 何でも、というわけには行かないが。
 法律と良識が許す範囲でほしいモノをくれてやる」
 




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