残酷天使のララバイ~The last love songs~
「エメラルド嫌いのヤツは、あんま珍しないけどな。
 それで、ここまで落ちて来たなら、不憫(ふびん)やな。
 ここは周り中、エメラルド製品ばかりや」

 そう言ってクマは、ちょっと笑った。

「チビが、何をしてここに来たんかは、知らないけど……って。
 さっきの話な。
 ここん所も変なんや。
 だってオレらナイツの経歴は。
 全員、一人残らず……」

 クマが、そう言いかけた時だった。

 僕達の後ろから、冷たく、固い声がかかった。

「これは、これは。
 本日のハイスコアと、No.2じゃないですか。
 毎日、命がけのお仕事、ご苦労様です」

 字面では丁寧でも、人を莫迦にしたモノ言いに振り向けば。

 制服をきちんと着た刑務官がいた。

 電源は、入ってないけれども。

 既に、鞘(さや)から抜き放たれた、50センチほどの電磁警棒をもてあそびながら、近づいて来る。

 そして、僕達の前まで来ると。

 ヤツは、言った。
















「戦闘後の自由時間は、終了した。
 お前たちも他のナイツと同様に、早く独房へ帰れ。
 犯罪者は、犯罪者らしく」
 
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