うさぴょん号発進せよ

第2節 扉の向こう側

あまりの眩しさにトヲルは顔を背け、思わず目を瞑った。しかしそれも数秒間のことで、次第に慣れてくる。

この中は外とは違い、かなり明るい光が灯っていた。

ここは地下に位置しているはずなのだが、その割には天井が若干高いようだった。

《む?》

今まで動かなかったペルギウスが小さな声を上げ、トヲルの肩で身を起こした。

「どうかした?ペル」

《気配が…》

「気配?」

「きゃっ!?」

突然の悲鳴で、トヲルはそちらを見た。

ミレイユがコウヅキの背後にしがみつき、怯えたような表情で何かを凝視している。

「ど、どうしたの?」

トヲルは慌てて二人のほうへ駆け寄った。

「ひ…、ヒトが…」

掠れた声で、やっとそれだけを口にしたミレイユの視線の先を辿ると、

「!?」

トヲルも唖然として、ソレを見た。
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