うさぴょん号発進せよ
「あの、さっきの続きですけど」

再び歩き始めたコウヅキの背中に、トヲルは話しかけた。

「ここがゴードングループの土地だとして、この街並みは何ですか?殆ど古い建物のような気がするんだけど。しかも誰も住んでなさそうだし」

まるでゴーストタウンだ。ここに来た時から感じていたことだった。

「んー、そりゃまぁ、私有地だからな。誰も住んでいないさ」

ジーンズのポケットに手を突っ込みながら、コウヅキは答える。

「俺も詳しくは知らねぇんだが、なんでも、ゴードングループの事業の一環として、地球(母星)の建物を復元してるんだとよ」

「事業?」

「ああ、まだ工事中で完成してないらしいけどな。何かこの街全体を使って、テーマパークを作るらしいぜ」

(テーマパーク。…そうだ!あの塔)
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