身長差15センチの関係
弓倉は、
その高志に教師として目をあわせた。
高志の驚いた顔。
弓倉は間を置かず指名してやろうとして、
意識とは逆に、高志から視線を外してテキストに目を落としてしまった。
(おい!、何を避けている私)
(縁ができるのが怖いのか?)
弓倉の逡巡。
(縁とか・・・・・・、ただの教師の務めだぞ)
自分を叱り、再び、今度はしっかり高志を見る。
「では、ここの所を・・・・・・」
びくつく高志。
どう見ても、質問には答えられない。
(立って反省しろ、少年)
弓倉はそう念じ、首をすくめる高志の名前を呼んだ。
つもりで隣の生徒を指名してた。
(私は何をやっている!)
弓倉、猛烈に反省。
表情に出せない分、内心でかなり憤る。
あてた隣の生徒を見るという理由で顔の向きを変え、そこからちらりと高志を見る。
高志は、
そんな弓倉の心を読めるはずもなく、
ほうっと息をついていた。
(ほう、少年。安心したか)
高まる憤り。
高まりすぎて、口の端がおかしな笑いの形になった。
それを、どう勘違いしたのか。
高志は、思い切りリラックスする。
(自分だけ楽になるつもりか!)
瞬間、
弓倉はとびきりの難問を高志にあびせていた。