それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
万桜、気が付かないのか?
気持ちはハッキリしてるんじゃないか。
バカだなぁ万桜は。
いつもアイツの事、見つめてる。
笑顔を探して、アイツだけを見ているよ。
少しだけすれ違ってるんだろ。
お互い手探りで、きっかけを探してるんだろ。
「集合~!」
福山コーチが、練習終了の笛を吹く。
みんな集まって、俺と福山コーチの前にキレイに並んだ。
「今日はこれで終了!明日はシュート練習に力入れてやります!」
それだけ言って、
「じゃ岩城コーチ。」
と話しを振ってきた。
「お疲れ様でした。明日もよろしく。」
お疲れ様でした~と、低い声がした。
「あ~それと…。」
解散しかけたメンバー達は、俺に注目した。
「その一年の女子、明日から来なくていいよ。」