紅き瞳に囚われて
「やっぱ、お前度胸あるな」

クックックッと喉で笑う漣。
なんか、ちょっとうざい。

「やっぱ、1stクラスに入れて正解だったな」

楽しそうな笑顔を見せる漣。

コイツ、綺麗な顔してんだよなぁ。
外見、20歳ぐらいだけど……、本当なら100、200歳は簡単にいってるもんな。

「涙南、授業終わったら、俺のとこに来い。理事長室にいる。そんだけ言い来たんだ」

そう言って、席を立つ。

「……逃げんなよ?」

挑発するように言われた。

……ムカつく。

「上等。誰が逃げるか」

私のその言葉に微笑むと、私の頭をワシャワシャとやって、帰って行った。
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