紅き瞳に囚われて
漣一族。この学園の理事長である、漣 嵐はその一族の現頭首。
漣一族とは、現在では稀な純血のヴァンパイア一族である。
だから、他のヴァンパイアよりも強く、ヴァンパイアを支配する能力がある。


さっき、漣に刃向かって驚かれたのは、奴の洗脳を振り切ったから。
そうそう出来なる事じゃ無いらしい。



「元気そうにやってんな、涙南」

漣は私が座っている席の隣に座った。

「何かようか?」

「えっ!?」

私が漣にそう聞くと、風峪が驚いたように声をあげた。

まぁ、そうなっても可笑しくない。

ヴァンパイアの王といっても過言ではない男に敬語は愚か、敬意を示す態度すら無いのだから。
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