恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「行ってきまーす!」
家を出た私は、寝癖が直りきらない髪を耳にかけて、足早に歩きだした。
そして、家の斜め向かいにある小さな交番の前を小走りで通り、
通りながら交番の中を横眼でチラッと見る。
いた――!
両腕を上げて伸びをしている彼を見つけた。
眠たい目をぎゅっと瞑り、胸一杯に空気を吸い込んでる大好きなおまわりさん。
この一瞬がたまらない。
胸がキュンってなっちゃうよ。
キュンっていう音を合図に、私は学校に猛ダッシュ。
朝のおまわりさんの姿をエネルギーに、今日も一日頑張るんだ。