恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
二階にある自分の部屋に入った私は、おまわりさんに電話をかけた。
ふふっ、おまわりさんは今日と明日仕事が休みなんだ。
これからおまわりさんの家に行ってもいいか聞いてみよう。
機械音が私の心をくすぐる。
1回
2回
3回
次のコールで出てくれるかな……。
高鳴る鼓動に応えてくれたのは、6回目のコールの後の留守番電話サービスだった。
……おまわりさん、疲れて寝てるのかな?
携帯電話を握ったままベッドで体を伸ばした。
外から家の中に入った時は温かかったのに、なんだかちょっと寒いな……。
布団の中に潜り込んだ私は、おまわりさんから送られてきた今までのメールを読み返した。
どのメールにもおまわりさんの優しい心が含まれている。
ふふふっ……幸せだな~。
幸せ……
いつの間にか、私は携帯を握ったまま眠ってしまっていた。