恋 時 計 ~彼はおまわりさん~


「ありがとう、凄いあったかいよ」


早速嬉しそうにマフラーを首に巻いているおまわりさん。

その隣で、封筒から出したチケットに私は心弾ませていた。


「おまわりさん、これって温泉のペアチケットだよね!?」

「日帰りだけどさ、年が明けたら一緒に行こう?」

「うん! 絶対に行く!!」


おまわりさんは、両手に着けた手袋で私の頬を優しく包み、にっこりと微笑みながら頷いた。


嬉しい。

嬉しいよ……

おまわりさんと初めて日帰り旅行に行けちゃうんだもん。



「あっ、ちゃんと混浴があるか調べておけばよかったな~」

「も~ぅ、おまわりさんたら!」


悪戯な笑みを見せたおまわりさんを目の前に、私の頬は少し赤くなった。


おまわりさんに裸を見られるなんて、想像しただけで心臓が破裂しちゃうよ。


「もし混浴があったら一緒に入る?」

「入りません!」

「ほんとに?」

「絶対無理!!」

「そうだよな~、他の男に見せるわけにいかないもんな?」

「いや……そうじゃなくて」



私の気持ち、わかってるくせに……。


こんなに私をドキドキさせられる人は、おまわりさんだけだよ。


時々少年のような笑顔を見せる

おまわりさんだけ……。







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