恋 時 計 ~彼はおまわりさん~

初めての夜




専門学校に通い始めてから三か月が経ち、夏休みが始まった。


お父さんがもうすぐ退院できることがわかり、お母さんもおばあちゃんも喜んでる。

もちろん、私も。



青く澄みきった空の下、私は晴れた気持ちで智子とランチをしていた。



「ここのスパゲティー美味しいね」

「でしょ? 前に一哉と食べて美味しかったんだ」



店内の洒落た雰囲気と同じように、テラスも素敵な雰囲気。


智子と私は満腹になったけど、デザートは絶対に食べようってフルーツパフェを注文し、待っていた。



「美樹、先生を名前で呼ぶことに慣れてきたみたいだね」

「うん。時々間違って先生って呼びそうになることもあるけどね」

「美樹が幸せだと、私も嬉しいよ」

「私もだよ。智子が幸せだと、私も嬉しくなっちゃう」



なんだか高校生の頃に戻ったみたい。


お弁当を食べながら、恋の話をよくしてたあの頃。





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