恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



病院を出ようとした時、一哉からメールが届いた。


思っていたより早く終わりそうだという嬉しい知らせ。


私はすぐに返信を打ち、真っ直ぐ駅に向かった。



一哉がいる遠征先は、ここから一番近い駅から3つ目の駅の近くの学校。


少しでも早く会いたくて、私の足は自然と速まっていった。




電車に乗るなんて久しぶり。


慣れない手つきで切符を買った私は、胸を弾ませて改札を通った。





あっ、あの電車だ……!


慌てて乗り込むと、日曜日のせいか思っていたより人が多かった。



乗れたけど……
うわぁ~、ぎゅうぎゅう詰めだ~。


扉と人に挟まれるような形で、私は両足に力を入れなんとか立っていた。





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