恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
会いたい
会いたい
会いたい
その思いが、目に見えない私のエネルギーに変わる。
おまわりさんに会いたい一心で走って帰っていたあの頃。
あの頃の想いが、追い風のように心の中に吹いた。
ホームに響き渡った案内のアナウンスに耳を向けた。
――この電車だ。
アナウンスで告げられた番号のホームに足を向けようとした時、突然手を掴まれた。
驚いてふり返った私は、呼吸さえ出来なくなった。
「一哉……」