伝えたいんだ
「あたしは、無理に忘れろなんて言わないけど、新しい恋に出逢ってほしいの。出てみるだけ出てみて、それでどうするか、結花が決めてみるといいよ」
そう言って、まひるは笑った。
確かに、前に進めてない。
いや、進もうとしていないのかも。
ずっと笙ちゃんのことを想っていたから、それが一番居心地が良かったのかもしれない。
「行こう、かな」
でもそろそろ、
終わってみるのもありかもしれないね。
忘れるって言って、
いつまでも引き摺っている自分は、嫌だ。
嫌いだ。
だから、
「ホントっ!?」
「うんっ」
大好きなまひるの為にも、
早く吹っ切れたほうがいい。
すきスキ好き、
「好き」なのは、
“幼馴染みの、お兄ちゃん”
と、して。