伝えたいんだ
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8月、夏休み
「大学の夏休みが長いってホントだなーっ幸せ〜」
高科結花、幸せ絶好調!
「ゆ〜かっ!」
「まひる、どうかした?」
まひるは大学で出来た友達の1人で、一番話しやすい友達だ。
「合コン行こっ!」
かなり突飛だけど。
「私、断ったよね?」
「うん!忘れられない人がいるんでしょ?」
「…………」
まひるが言ってるのは、
やっぱり笙ちゃんのことで。
4ヶ月ほど立った今でも、やっぱり簡単には忘れられなかった。
でもこのままじゃいけないのも、分かってる。
それは自分自身にも悪いし、笙ちゃんにも悪い。
だから忘れようと思っていても、中々忘れられないのが今の現状だ。
「知ってるよ。知ってる。………けど、結花は前に進むべきだよ。」
「………」
「全然進んでない。それじゃあ忘れられないよ。」
「…………」
「あたしはね、結花には幸せになってもらいたいんだよ。まだ出逢って4ヶ月しかたってないけど、ここまで気の合う友達はいなかったから」