今宵、月の照らす街で
シュボッと、静かに火が点る。
くわえた煙草を口から離し、空に紫煙を吐き出した。
「爺さん、ウチに来いよ」
「…何?」
違いに血にまみれながら、唐突に言葉が交わされる。
「勿体ねぇよ。その力を人の為に使わねぇか?」
「…主を裏切れ、と?」
「…まぁ、そうだな」
京介の唐突さに、オメガが思わず噴き出した。
「は…はははは!貴様、何、戯言を!」
そのリアクションに、京介が溜息を吐いた。その笑いの意味を察したのだろう。
「残念。ダメか」
「うむ、残念よの」
それ以上、言葉は無かった。
「だが、敵ながら我を評価してくれた事には感謝する」
「そんなん何の得になんねぇよ」
京介が静かに拳を構える。
「そんじゃ続き、やろーぜ」
オメガが京介の闘気に当てられ、身震いをする。そして、京介に応えるように拳を突き出した。
「腕、減らすのか?」
京介が言った腕とは、オメガが力を解放した時の、6本の腕の事。今のオメガに、それは見られなかった。
「分散より、集中。それが一番強い」
「違いねぇ…!」
会話を終えた二人が、一気に力をマックスまで上げる。二人は口角を上げ、闘いの絶頂の中、拳と拳をぶつけ合った。
くわえた煙草を口から離し、空に紫煙を吐き出した。
「爺さん、ウチに来いよ」
「…何?」
違いに血にまみれながら、唐突に言葉が交わされる。
「勿体ねぇよ。その力を人の為に使わねぇか?」
「…主を裏切れ、と?」
「…まぁ、そうだな」
京介の唐突さに、オメガが思わず噴き出した。
「は…はははは!貴様、何、戯言を!」
そのリアクションに、京介が溜息を吐いた。その笑いの意味を察したのだろう。
「残念。ダメか」
「うむ、残念よの」
それ以上、言葉は無かった。
「だが、敵ながら我を評価してくれた事には感謝する」
「そんなん何の得になんねぇよ」
京介が静かに拳を構える。
「そんじゃ続き、やろーぜ」
オメガが京介の闘気に当てられ、身震いをする。そして、京介に応えるように拳を突き出した。
「腕、減らすのか?」
京介が言った腕とは、オメガが力を解放した時の、6本の腕の事。今のオメガに、それは見られなかった。
「分散より、集中。それが一番強い」
「違いねぇ…!」
会話を終えた二人が、一気に力をマックスまで上げる。二人は口角を上げ、闘いの絶頂の中、拳と拳をぶつけ合った。