涙の欠片

「その彼さ何人も女いてさ、あたし浮気相手だったんだよ。おまけに流産したら、その男“良かった”って言ったんだよ。あり得ないと思った。
翔平とリュウはキレて殴りに行くし…、それからリュウ達は変わって、女と遊ぶ変わりに喧嘩が増えていったの。高3に入っても喧嘩ばかりして学校には来ないし色んな所で金稼いで車買ったり…、まるでアイツらの人生をあたしが変えたみたいだった。

リュウの事、信じてなかったから…“辞めとけ”って言われた時に別れなかったから最後に自分に傷を背負う事になってた…」


麗さんはテーブルの上にあるリンゴを見つめながら語ってた。

その言葉がなんとなくあたしには分かった。

“夜、出歩くな”って言われた時と似てた。

リュウはいつも詳しく言わない。“何で駄目なのか”とか“どうして駄目なのか”とかちゃんと詳しく言わない。

それはきっと言ったら、あたし達を不安に追い込むからであって詳しく言わずにしつこく釘を刺すだけなんだと思った。


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