涙の欠片
めい一杯、はしゃごうとあたしはATMから夏休みにコツコツと貯めたお金を下ろし、カフェで軽く昼食をとった。
あらゆる店を見て煩く騒ぎながら回っていると、あたしと美沙の手にはショップ袋で大量になっていた。
「何か買いすぎたよー」
辺りはすっかり暗くなった頃、美沙は肩からずり下がったスクール鞄を掛けなおし、ショップ袋の中を覗き込む。
「ちょっと派手にやりすぎたね…」
苦笑いするあたしに美沙もハハッと笑う。
「だって、恵梨菜が凄い張り切って買うからあたしも釣られたじゃん」
「だってさぁ…、本当に久々なんだもん」
唇を尖らせて呟くあたしに美沙は、「どんだけ飢えてんだよ」と言って、またケラケラ笑う。
「だってぇー…、」
やる気のない声を出し、疲れきってダラダラした足を前に進めて行くと、あたしの目は一角に集中しその場に足がピタッ…っと止まった。
ど、どうしよう…
ジャージじゃなくて私服に身を包んだリュウが遠くのほうから歩いて来る。
その姿にあたしの足は動かなくなった。