空想姉妹
思いっきり地球を蹴って私は飛ぶように走る。

これなら間に合いそうだ、きっとカナは助かる。

そのときやっとカナは車に気づいたようだった。

思ったとおり、立ちすくんだまま動けないでいる。

私の口元から笑みがこぼれた。

そして、そのスピードのままカナの背中を押す。
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