私、メリーさん
「私、メリーさん。今、あなたのマンションの前にいるの」

すぐさま腕時計を確認する。

二回目の電話から5分。マンションの入り口は、1分前に走り抜けた所だった。

メリーさんの移動速度が、5分間に500m程度であれば余裕で逃げ切れる。

けれど、一体どこまで逃げ続ければいいのだろう?

ふいに体が暑くなる。
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