赤りんご





彩花も、同じことを思っていた。



大切な友達…



向き合うことは、少し怖いとも思ったけど、でも良かった。




彩花にも幸せになってほしい。



あの笑顔があれば、彩花は大丈夫だよね…!







ガラガラガラ…




「廣瀬と鈴木!遅いぞ!」




教室にはすでに先生が来ていた。




「すいません!トイレ行ってましたあ…」




冷や汗をかきながら自分の席につこうとした。





あれ…?



水嶋くん…来てる…!






目が合って、水嶋くんは何もかも見透かしたように私に笑いかけた。




「彩花が祝福してくれたよ」って、後で水嶋くんに言ってあげよう。





「なに?」



水嶋くんは口パクで何か言っている。



「………………?」




ひるやすみ…?


としょかん…きて?





゙昼休み、図書館に来で





「分かった!!」











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