冬と恋と君と【短】
その仕草で、あたしの心臓は大きく跳ね上がった。
それを隠すため、ちょっとふてくされた声をだした。
「唐揚げ好きなのに!」
あたしの抗議は笑顔でかえされ、はいはいと言いながら健太はトマトをとった。
「はい、口開けて。」
あたしは言われたままに口を開けた。
パクッ
健太のトマトがあたしの口の中にあった。
「唐揚げのお返し。」
「…キライなだけじゃん。」
好き…
好き。
大好き。
だから、この気持ちを伝えたいのにー……