冬と恋と君と【短】
「…健太?
あの人たちはいいの?」
「ん~?」
そう返事をしつつ健太は振り返ってそのグループを見た。
あたしもつられて振り返る。
…なんか今度はガン見しつつ、ニヤけてるんですけど!
そんなみんなに、健太はあっちいけと出口の方を指差し、また前に向き直った。
「ほんとによかったの?」
「いいのいいの!
あっ、唐揚げちょうだい。」
あたしが返事をするや否や、健太はあたしのお箸が持っていた唐揚げをパクリと食べた。