独眼狼ーワンアイウルフー



白い体をした機械獣の操縦士がぽつり、と呟いた。


『…あなたが、ケルベロス…?』


レクスがぴくりと肩を揺らした。

あの操縦士の言葉に反応したのでは、ない。

白い体の機械獣の操縦士の……少女の声に、反応した。


「…う、そ…だ……」
『てめぇっ、よくも殺りやがったなあぁ!!』


声を震わせるレクスの側にいたベアの操縦士が、叫ぶ。

仲間を目の前で撃破された怒りを爆発させるように、白い体の機械獣に向かって拳を握って走り出した。


『…スフィンクス』
『分かっている』


それを黙って見ていた白い体の機械獣…スフィンクスが、少女の言葉と共に翼を広げた。

そしてベアの拳が当たる直前にその体を空に浮かせ、拳を避ける。


『あ…?』


突然目の前の敵が消え、頭に血が上っていたベアの操縦士は気の抜けた声を出した。

スフィンクスは空中で一回転し、ベアの背後に降り立った。


『あなたに用はないの』


その声を背後から聞き、驚いたベアが振り向こうとした時。


『な、に…っ!!?』


スフィンクスの爪がベアの胴体を貫通した。

貫通し、ベアの胴体から少し突き出た爪を引き抜きスフィンクスが離れる。


『ぐ、ぐあぁあぁああぁ!!』


悲痛な声を残し、その場でベアは爆発した。


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