独眼狼ーワンアイウルフー
『み、見た事ねぇ機械獣だ!!あんなの知らない…』
気が動転しているのか、負傷したベアの操縦士の言葉はたどたどしい。
とりあえず落ち着けよ、と呟いてレクスの近くにいたベアの操縦士が歩き出そうとした、その時。
─……何かが、崖の上から羽ばたいた。
それが何なのかレクスが理解する前に、羽ばたいた“それ”は負傷したベアの上に飛び乗った。
そして“それ”はそのままベアの首を噛み千切り、爆発を起こす前に飛び降りた。
「な…っ」
一瞬の出来事で、レクスは何も出来なかった。
それは側にいたベアの操縦士も同じらしく、いまだに何が起きたのかうまく理解出来ていないらしい。
ベアを撃破した“それ”は動こうとせず、ケルベロス達をじっと見ている。
……レクス達の目の前にいる“それ”は機械獣だった。
しかし、その姿は今まで見てきた機械獣とは明らかに違うものである。
猫…と言うよりもピューマに近い姿は、体全体が白く金色に光る鋭い両眼。
その白い体から這える、翼。
体を覆う事が出来るのではないかと思う巨大な翼も、白い。
翼さえなければ陸用機だと言えるが、巨大な翼のせいで陸用機か空用機なのか分からない。