天井に星空
ユニコーンのCDをかけて数分後。
なんか眠くなってきたな・・・あれ?ロウソクが消えちゃう。
よく見たら、ロウソクの奴、自分の身から溶け出したロウで火を消そうとしていた。
あわててロウを捨てようと、植木鉢の受け皿を手にした瞬間・・・
パチッっと火とロウが触れ合う音がして、火は白煙を上げながら消えてしまった。
外の雨の音と煙の臭さ、今日はずる休みだったことを思い出した。

「あーあ、お前だめじゃん」
ロウソクに説教するようにため息混じりに話しかけた。
僕は心の中で(うわっ、今のムカつく部長の口調にそっくりじゃん)って突っ込みを入れた。(嫌な奴に似てしまう俺って、おいおい)
「しょうがないな、もう一回つけるから今度は消えるなよ」
マッチを擦ってロウソクにもう一度火をつけた。

シュっ

見る見るうちに僕の部屋の天井が高くなった。そして白光とともに一面星屑を散りばめた空がそこにはあった。状況を把握することが出来ない僕だったが、明らかにロウソクの光だけではないとわかった。なんてことだ!
僕の部屋の天井がなくなった!星いっぱいの空になっちゃった!!!
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