指切りげんまん
玄関に走ろうとする佑を七瀬が引き戻して裏口へと走る。
以外に馬鹿力みたい。


「和尚に見つかりますよ?

…こっちです」

広い屋敷を走る。
あまり人が入らず、物置化している廊下に裏口はあった。

錆びたドアを開けると眼前には川。

村の端を流れていると思ってた川は村の中央まで進出しているようだ。

「上流へ!」

七瀬が左を指さす。
指示通りに佑が走りあたし達はそれを追いかけた。

「…水守の迫害は、まだ続いています」

走りながら話す。
七瀬は辛くないのだろうか?

「惨殺が2度も起こったんですもの、今は人間扱いすらされてません」



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