君は君のままでいて
「あ、ごめん。
んでも………美樹、ホントに浮気してない?」


僕の必死のアピールに、腕の力は緩めてくれた緑風だったけど、腕の中に閉じ込めている僕の顔を覗き込みながら、心配そうに尋ねてくる。


「絶対、してないって。
大体、他人じゃないっていうのは、僕がお義母さんの息子になったって事だし。」


そう言って、僕は少しだけ高い位置にある緑風の顔を両手で引き寄せ、触れるだけのキスをした。


「局長は、ふざけて言っただけだよ?
僕は緑風以外の女性と浮気なんて絶対にしないよ。」


緑風の瞳を覗き込みながら、僕の気持ちを伝える。
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