君は君のままでいて
「あのさぁ?
いちおー、親の前なんだケドわかってんのかな?」


少し面白がるような口調で言う局長の声が、かろうじて僕の耳に聞こえた時。


僕は緑風の腕に支えられていないと立っていられないぐらいに、足に力が入らない状態になってしまっていた。


「あ……。」


全く力の入らない両足では1人では立っていられなくて、僕はすがり付くように緑風のシャツを握りしめる。


かろうじて残っている理性を総動員して、しっかりと立とうとしてみる。


けど。


僕のそんな努力を吹き飛ばすように。
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