君は君のままでいて
「会議の場所がタイのチェンマイなんだぁ!
いくいくーっ!
蒼波くんが足止め食ってるとこの、すぐ近くじゃないのっ!
あ、そだっ!
何泊かしちゃってもいい?
ね?
ねぇねぇ?
美樹ちゃーん」


語尾にハートマーク付けなくたって貴女の考えそうなことは、ちゃあんと予測済みですよ。


「クリスマスの会議の後、各国の担当者とも意見交換と言う名の外交していただけるなら、お正月を越して3日までに戻って来ていただくだけでいいように調整はとっくに済んでますよ。」


笑顔で僕がそう答えると局長の顔はさらに輝いて、満面の笑みになった。


「さっすが美樹ちゃぁん、だぁいすきっ!」


そう言いながら抱きつかれてしまい、僕はちょっと不謹慎ながらもドキドキしてしまった。
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